那波屋宣言

35年程前、初めて手にしたコンピュータの前で思いました。
これからは、電子データの時代が始まる、と。

しかし、データは必ずしも完全ではありえません。
誤りも、混乱も、時には「ごみ」と呼ばれるようなものさえ生まれるでしょう。
それでも、たとえ半分しか正しくなくとも、そこに込めた時間と努力は確かです
残りの半分を積み重ねれば、価値あるものに育つ可能性を秘めています。

那波屋は、「未完成の芽」を大切にしたいと思いました。
たとえ未熟であっても、那波屋が「商品」として世に出しましょう。
「無いよりまし」「有るだけまし」が那波屋のモットーです。
役立つデータも、役立たないデータも、那波屋の「商品」です。
有償とするか、無償とするかは問いません。
どちらであっても、那波屋の「商品」であることに変わりはありません。

大きく声を上げることはしたくありません。しかし、心には大きな旗を掲げて、ここに宣言いたします。

那波屋の「商品」に対する無断の改変、不当な取り扱いには、静かに、しかし確かに、立ち向かいます。
那波屋は、電子データに宿る営みと、そこに費やされた時間とを、誇りとしています。
それが、那波屋設立の目的であり、那波屋存続の理念です。

2025年5月1日
那波屋